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2012-01-31

古びる事を否定しない寛容さは、優しい味にも反映されている。 『品華亭』@参宮橋

『品華亭』腸詰め・水餃子とビール



参宮橋…。初めて降りる駅だ」
東京に来て三年余り。
意外と来ていない場所もあるものだ。
新宿から2㎞強の場所にありながら、
駅から少し歩くと庶民的な商店や住宅が並んでいたりする。

「それにしても、お腹が空いた」
風邪気味だった私は、朝から軽い食事しかしていなかった。
腹が減るという事は、健康になって来ている証拠だろうか。
とりあえず、この腹の虫の切なげな鳴き声を静まらせてあげねばならぬ。


『品華亭』外観

「台湾料理をアテに、紹興酒で喉のアルコール消毒と行きますか」
酒呑みというものは、何かにつけて酒を呑みたがる生き物である。
入店したのは、『中華台湾料理 品華亭(ひんかてい)だ。


年季の入った扉を開けると、夕方18時頃と早めの時間だったからか客はまだいない。
いつごろの創業なのだろうか。
店内はお世辞にも綺麗とは言えない。
可愛らしいチェック柄のテーブルに配された椅子は、ビニールが劣化しところどころ破けていた。
しかし、補修するわけでもなくそのまま使用している。
まるで「中国の雑多な繁華街で、庶民が使う食堂に入った」ような、
そんな気取らなさが漂っていた。

「いらっしゃいませ」
器量の良い女将さんが即座に厨房から出て、挨拶をしてくれた。
一人客の私は、四人掛けの卓は避け、
二人掛けのテーブル席に腰をおろし、ビールを注文。

コートを脱いでいると、入り口脇の扉(二階へ通じる階段があるらしい)から、
この店の主人と思われる男性が出てきた。
「いらっしゃいませ!」
そのマスターは、即座に店内のBGMのスイッチを入れ、
私に温かいジャスミンティーと注文したビールを出してくれた。


『品華亭』ビール大瓶(650円)

「ビール(大瓶・650円)」の一杯目は、マスター自ら注いでくれた。
庶民的な中華料理店で、思いがけないサービスだ。


『品華亭』アルコール注文のつまみの「ザーサイ」

ビールには、つきだしとして「ザーサイ」が付いていた。
気の利いた接客はそれだけに終わらない。
マスターは、一人客の私が手持無沙汰だろうと思ったのか、
「はい、新聞。よかったら読んでね」
と、某新聞紙の夕刊まで置いていってくれた。

なんたるサービス精神。
まだ料理を食べていないが、これだけでこのお店が気に入ってしまった。


『品華亭』腸詰め(650円)

ほどなくして、注文していた「腸詰め(650円)」が運ばれた。
薄くスライスされた台湾式の腸詰め。
その下には、腸詰めと同じサイズ・同じ厚さにスライスされた
みずみずしい白葱が敷かれていた。
白髪葱がツマとして添えられるケースはあるが、こういうスタイルは初めてだ。

まずは、腸詰めのみで味わってみる。
ソフトサラミのような柔らかい食感、
ジワリと染み出てくる脂と調味料の甘味。
さらに、白葱と共に口にすると、
そのみずみずしさが味わいを爽快にしてくれる。
中華系の香辛料は少なめなので、
「台湾料理の独特な香りが苦手」
という者でも気にせず食べられそうだ。


『品華亭』水餃子(650円)

同じ頃合いで、「水餃子(650円)」も運ばれてきた。
「こちら、醤油と酢ね!」
卓上の醤油と酢をマスターに勧められた……
ということは、ここでは酢醤油で食べるのが定番なのだろうか。
勧められた通り、小皿に酢と醤油を垂らす。


『品華亭』水餃子(断面図)

肉餡の量と皮の厚みは一般的な餃子と変わりないのだが、
皮の周径はふた回りほど大きめで、ひだの部分が大きい。
そのツルッ・モチッとした皮の旨さがいい。
肉餡は、韮を始めとした野菜の比重が大きく、ごくごくアッサリした味だ。
「肉&肉汁至上主義」を唱える者は、この水餃子を味気ない一品とそしるかもしれない。
しかし、私は「水餃子は皮が主役」という信念を持っているので、
この餃子、ツボである。


『品華亭』青島プレミアム(小瓶・600円)

喉の消毒液が切れたので、二杯目を注文した。
「青島(チンタオ)ビール・プレミアム(小瓶・600円)」
あっさりしたのみくちは通常の「青島ビール」と変わりは無いが、
プレミアムだけあって香りに芳醇さを感じる。


『品華亭』卵と豚肉と木耳の炒め物(1,100円)

「よし。次は炒め物だ」
と注文したのが、「卵と豚肉と木耳の炒め(1,100円)」
「一人で食べるのには、ボリューミーだったな…。
 しかし、ここでひるんでは女が廃る」

そう思い箸を持ったが、これがどうして。
箸が進む。
フワッと油を抱いた玉子と、プリップリの木耳がたっぷり。
千切りにした豚肉、半月切りの人参、粗微塵切りのニンニクも混じる。
ほのかに漂う中華香辛料とひかえめの味付け、軽妙な甘味のおかげで、
ホイホイと食べ進むことが出来た。


最初に口にしたザーサイからしてそうだったが、
こちらのお店は、中華料理店にしては化学調味料の使用量が少ないのではないだろうか。
味に優しさがあって、たくさん食べても飽きが来ない。
庶民的な中華料理店にあって、こういうお店は貴重だ。


『品華亭』台湾紹興酒(200ml・800円)

三杯目は、「台湾紹興酒(200ml・800円)」
常温と温めたものを選べるそうなので、常温でお願いした。
白磁に鳳凰が描かれた、紹興酒ポットにて登場。
瓶ビールを注文した時と同じく、一杯目のグラスはマスターが注いでくれる。
紹興酒がそんなに得意では無い私だが、これはまろやかで呑みやすい。
チビリチビリとやりながら、
途中、チェイサー的にジャスミン茶をグビリ。

ここで初めて、入店時に提供されたジャスミン茶を口にしたのだが、
このお茶の華やかな香りにも驚いた。
多分、私がこの夜の口開け客だったので、淹れ立ての味のいい一杯だったのだろう
(その後お替りでもらったお茶は、やや香りが劣った)。
無料のお茶が美味しいところも、この店の侮れないポイントである。


『品華亭』豚耳(650円)

最後の注文は、紹興酒のアテとして「豚耳(650円)」を。
粗刻みニンニクたっぷりの醤油ダレがかかっている。
ウェッティなのでコラーゲン部分はプリプリと柔らかく、
軟骨部分はカリコリとして、歯触りの妙を楽しめる。
散々飲み食いしてお腹いっぱいなのだが、
八角の香りと唐辛子の軽い辛みが食欲を増進させ、こちらもペロリと平らげてしまった。


私が店を後にする時には、店内は地元の常連客で埋まっていた。
呑みに訪れた中年一人客から、夕飯をガッツリと食べに来た青年客、
小学生を連れたファミリー客まで、その層は幅広いようだ。
「街の隠れた名店」なんだろうな。
いやはや、誠に良いお店でした。
ごちそうさまでした!




参宮橋近辺の坂から見た、新宿の夜景(2012年1月)


「ふぅ…。お腹が空いていたとはいえ、ちょっと食べ過ぎたな。
 隣の駅まで歩くか…」

満たされた心とお腹をさすりながら、トボトボと歩き出した。
上り坂で、ふと顔を上げる。
住宅街の闇の向こうに、新宿の摩天楼の夜景が浮かんでいた。

「東京砂漠に浮かぶ、蜃気楼か…」

この東京で暮らすのも、あと数日。
大都会の街灯りを眺めていると、
柄にもなくセンチメンタルな感情が私を包んだ。



『品華亭(ひんかてい)』  [食べログページ]
03-3465-5684
東京都渋谷区代々木5-55-5
(参宮橋駅から194m)
11:30~14:00(L.O.)、17:20~22:00(L.O.)
[日・祝]
17:00~22:00(L.O.)
定休日 日・祝の昼の部



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あとわずかだ、染太郎行ってしゅうまい天食べといたら?

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こうちゃん、毎度です!
『染太郎』行きたかったなぁ…しゅうまい天~…(´;ω;`)
でも、東京へはたびたび遊びに行く予定なんで、
その時を狙うわ!
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